フラメンコ 2019.6.8
発表会が近い。
流石に振りそのものはもう覚えられたが、“上手く”“綺麗に”踊れているかと言われると、全くそんなことはない。残りの時間でなんとか人に見せても恥ずかしくない状態に持っていくのが個人的な目標である。
体の動かし方がわかったら指先にまで気を遣う。
動きが美しく出来るようになったら表情にも変化を付ける。
ダンスというのは運動ではあるが、運動を通じた表現なのだと改めて実感している。
ステージ上で考えなくとも美しく振舞えるようになったらさぞかし気持ちがいいだろうと思うが、実際にはまだまだ頭で考えてからでないと動けない。多少振りを覚えたからと言って指に意識を持っていくと、すぐに足が左右逆になったり、上げた腕を下げ忘れたりしてしまう。
というか、本来、フラメンコというのは即興なのだ。歌とギターと手拍子の人々と皆で息を合わせ、踊りをその場で作り上げていく。プロはどれだけ音楽に合わせるパターンを持っているのかが勝負だという。
私にとって、“表現”とは机に座って手と文字を使って行うものだった。
“思うままに書いた文章”が人の心を打つように、“思うように踊る”ことが出来たら、きっと人の心を動かすことが出来る。そんなレベルに到達することが出来るかどうかはともかく、理想を掲げるのは自由だ。自己表現できる手段をたくさん見つけていきたいと思う。