沖縄 2泊3日
定期的に遠くへ行きたくなる。
多かれ少なかれ、皆そうだと思う。
自分の場合、恐らく人より高い頻度で住む場所を変えたくなり、3回に1回くらい実行に移しているのでお金が貯まらないのだが、今回はとりあえず行って帰ってきた。
暖かいところは良い。出発前日に雪が降ったこともあって「亜熱帯の冬」には随分救われた心持ちだった。
*ガンガラーの谷
予約制ツアーに申し込まないと入ることが出来ない。
入口から神秘的で、ツアーが始まる前から興奮してしまった。
聖地と言われる鍾乳洞や大主ガジュマルという聖なるガジュマルを解説を聞きながら見る、90分ほどのツアーだ。
ガジュマルは今生えているところから根を上へ伸ばし、「一歩先」の地面に新たに根を下ろしていくのだという。だから、「ガジュマルは歩く」と言われているらしい。
洞窟を抜けた先に樹齢150年という大主ガジュマルがそびえていた。
この先何十年、何百年とかけてこの木は移動する。我々の人生より長いのかもしれない一歩の途に雄大な自然の営みを感じることができる。順路がすべて自然の中で、歩いているだけで気持ちの良い場所だった。観光ツアーの類を毛嫌いする方でなければぜひおすすめしたい。
超有名な観光名所は、とりあえず非常に込んでいた。行くまで知らなかったのだが、大きな海沿いの公園の中の一つの施設である。ジュゴンやウミガメはこの建物とは別の、専用の建物にいた。
メイン水槽がいろいろな角度から見られる構造になっていたのが印象的だった。まずは魚と同じ高さで見て、進むとやや上から、最後には天井に水槽がくる順路になっている。天井になったとき、真上でサメ3匹が寄り添って休んでいたのが微笑ましかった。
イルカショーも建物の外で行われている。
40年以上もショーに出続けているというイルカの「オキちゃん」には貫録を感じた。
*ホエールウォッチング
ちょうど2月にしか見られない、というクジラを船に乗って見に行く。
小型船が高速で移動するため、相当乗り物に強い人でなければほぼ全員船酔いすると思う。私は軽い酔いで済んだが、一緒に行った我が妹は吐いた。
それでも、というか、道中のその苦労もあって、野生のクジラのブローイングや尾びれが海面から出る様を見られたのは貴重な経験で大いに感動した。そんなに近くまでは行けないのに、尾びれの形がはっきり見える。海にはあんなに大きな生物がいるのだと思うととてもわくわくした。
船酔いの影響で写真を撮る余裕が無かったのが悔やまれる。
*首里城
何度も焼失し、再建しているという解説を読んで沖縄の歴史を思った。入口から城までが何重もの城壁に囲まれていて、迷路のようだった。傾斜の付いた階段、という冗談のような坂を上っていくと、立派な門が現れる。城は、赤と白の美しい建物だった。いくつも植物に祈りを捧げる場所があり、ガンガラーで聞いた「沖縄では場所全体に神が宿ると考える」という話を思い出した。
沖縄の人々は本当に全員優しくて、私も妹もずっと感動していた。道に迷えば聞く前に声をかけてくれる人がいた。居酒屋では(妹はあまり飲まないので)酒を一人分しか頼んでいないのに、御厚意でお通しを二人分出してくれた。
そして、皆さんそろいもそろって美男美女だった。
時間がゆっくり流れている、とても良いところだった。絶対にまた行こう、と妹と話しているところだ。